2016年11月20日

メモ:  【重要】  整形領域の多くの原因は[筋肉]の問題!



■ 腰の曲がっているお年寄りでも、痛くない人がいる理由

整形外科が扱う分野は、人体を構成する「骨、筋肉、腱、じん帯、関節、軟骨」などの「筋骨格系」です。


首、腰、ひざの痛みは、すべて筋骨格系の痛みといってよいわけですが、現在の 『脊椎などといった骨の異常が痛みの原因である』 『神経が押されているから痛い』 とする理論では説明のつかない痛みが実際にはたくさんあります。

もしも骨に異常があるから痛みが出るとするなら、腰の曲がっているお年寄りには”全員が腰痛を持っている”ことになりますが、実際にはどうでしょうか?

腰が90度近くまで曲がっていても、腰痛などなく毎日をすごしている方は大勢います。


ヘルニアも同様です。

椎間板ヘルニアというのは、脊椎(背骨)を構成している椎骨という小さな骨と骨の間の組織「椎間板」が飛び出した状態です。

椎間板は、背骨が受ける衝撃をやわらげるためのクッション材のような役割を果たしていて、組織自体がやわらかこともあって、強い衝撃や加齢などにより押しつぶされて飛び出すことがあります。

それが頸椎(首の骨)で起これば「頸椎椎間板ヘルニア」となり、腰椎(腰の骨)で起これば「腰部椎間板ヘルニア」となります。

首から肩・腕にかけての痛みやしびれ、腰痛の原因としてよくいわれるのが、この 『ヘルニアが神経を圧迫して痛みが出ている』 という”ヘルニア原因説”なのですが、これを真に受けてはいけません。




1995年に国際腰痛学会が出した論文によると、”腰に痛みを感じていない人”を4000人集めてMRIを撮ったところ、76%の人に”椎間板ヘルニア”がみつかっています。

つまり、骨の構造に「ヘルニア」という異常があるのに、まったく痛みを感じていない人が8割近くいるということなのです。







もうひとつの”腰痛犯人説”である「脊柱管狭窄症」はどうでしょうか?

「脊柱管狭窄症」とは、脊椎のなかにある神経の束を通す管「脊柱管」がせまくなり、それによって神経が圧迫されて、腰や下肢に痛みやしびれが生じるというものです。

「歩きはじめは何ともないが、しばらくすると足腰が鉛の入ったように重だるくなり動けなくなる。 そこでしばらく休むと症状が軽くなり、また歩けるようになる」といった間欠性跛行(かんけつせいはこう)が症状の特徴です。

脊柱管がせまくなる大きな要因とされているのが「加齢」です。

つまり年をとり、骨棘((こっきょく: 骨にできるトゲ)形成で脊柱管がせまくなってくるわけですが、”脊柱管がせまくなっても痛みを感じない人”は大勢います。





高齢者の70%に”脊柱管狭窄が見られた”というデーターがあります。

先ほどと同じ国際腰痛学会のデーターでは、”腰痛のない人”の85%に椎間板変性が見られています。



ここでも【 構造の異常と痛み 】は必ずしも関係しないことがわかります。





肩の腱板やヒザの半月板もそうです。

”肩にまったく痛みがない人”でも、50代の4人に1人、65歳以上の約半数の人は肩の腱板に断裂があるというデーターや、60歳以上の4割以上がヒザの半月板を損傷しているというデータもあります。

”肩やヒザに構造的な異常が異常がある”のに痛みを感じないで、普通に日常生活を送っている人たちがこれだけいるわけです。



一方で、それとは逆に、”MRIやレントゲンを撮ってもどこにも異常がない”のに痛みを感じている人もいます。

長年、痛みに悩まされ続けているのに、医師から「検査の結果、どこにも異常がありません」といわれてしまっている人たちです。

これらの事実と照らし合わせても、【 痛みを構造の異常 】とくっつけて考えることには無理があることがおわかりいただけるでしょう。



■ 慢性痛と筋痛症

整形外科では今も[筋肉]にはほとんど目が向けられていません、「慢性痛」という概念が広まり、慢性の痛みを研究する医師たちの間では「[筋肉]の痛みが慢性痛のもとである」という考え方がすでに定説になっています。(※ 欧米では・・・)

筋骨格系の痛みのほとんどは、[筋肉]のけいれん(スパズム)からくる「筋痛症」です。

痛みの直接的な原因は外力による外傷なのですが、現れている症状は筋痛症です。

「筋痛症」とはわかりやすくいえば[筋肉]痛です。



いきなり運動した後に起こる、あの[筋肉]痛と同じです。

それが長期化・慢性化することで[筋肉]がガチガチになり、かたい[筋肉]のシコリができて慢性の痛みへとつながっていくのです。


筋痛症には、[筋肉]そのものを傷める場合と、骨折などに対して二次的に[筋肉]がつってくる場合があります。

打撲やねんざといった急激な外力(※ 強く押す・揉む・引っ張る・乗っかる なども要因である)によって、[筋肉]が緊張してけいれん・収縮がおこり、痛みやシビレを起こす。

それが慢性化することで、硬い[筋肉]のシコリを生み(※ 揉みタコ など)、「筋筋膜性 疼痛症候群(MPS)」となって痛みも慢性的に続く ―  これが慢性痛も仕組みです。



[筋肉]という切り口で見ていくと、「椎間板ヘルニア」も、「[筋肉]が慢性的にこわばり、収縮していることで”骨が変性”し、ヘルニアができる」のだ、あるいは、大きな一過性の外力がヘルニアを生じさせ、同時に痛みも生じさせた、といえます。

ヘルニアがあるからではないということがわかります。


要するに、ヘルニアが神経を押さえて痛みが起きているのではなく、痛みは外力が引き金になっているのです。





■ [筋肉]痛を甘く見てはいけない

首・肩・腰・ヒザのどの部位の痛みやシビレも、多くは[筋肉]のこわばりからきているのです。


「椎間板ヘルニア」 「頸椎症」 「顎関節症」 「頸肩腕症候群」 「脊柱管狭窄症」 「すべり症」 「分離症」 「梨状筋症候群」 「変形性関節症」 「テニスひじ」 「腱鞘炎」 など、どのような難しい病名がつこうとも痛みのメカニズムや本質は、同じ「筋痛症」です。



五十肩も坐骨神経痛もメカニズム・本質は同じです。

五十肩は肩周りの[筋肉]のこわばりからくる痛み、坐骨神経痛も神経の痛みではなく、[筋肉]の広範なこわばりからくる痛みを、坐骨神経が拾っているだけです。


多くの女性を悩ませている外反母趾の痛みも[筋肉]痛です。

[筋肉]がつって引っ張られることで、親指の裏側にある種子骨という骨が変位した状態が外反母趾なのです。






[筋肉]痛と聞くと、多くの方は深刻に考えません。

数日もすれば治るというイメージが強いからかも知れません。


でも[筋肉]痛は決して甘くないのです。

放っておけば痛みの範囲はどんどん広がっていくからです。

(・「その腰・肩・ひざの痛み治療はまちがっている!」  加茂 淳(医師・医学博士) 著  廣済堂    〜  より 引用)

※ 著述にある脳の誤作動→抗うつ薬の処方などには・・・ 疑問があります。 


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【著者】 加茂淳さん
石川県生まれ。  金沢大学医学部卒業後、富山県立中央病院、石川県立中央病院にて研修。  1982年石川県小松市で加茂整形外科病院を開業。  整形外科専門医、リウマチ専門医、診療内科登録医、医学博士。
「腰、ひざ、肩、首の慢性痛が手術なしで治るトリガーポイントほぐし」(主婦の友社)。




・Health Press:
85%の腰痛がなぜ原因不明とされるのか? 医者と患者はすれ違っている!?
http://healthpress.jp/2015/03/85.html

※ 手術の多くはよく考えた上でということでしょう。

posted by 所長 at 16:15| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする